OREGON No.19 971027
 今日から、高齢者福祉の研修が始まりました。研修と言ってもボランティアの体験です。今日のこのセンターでの様子について書いてみます。  朝、詳しいことはよくわからないまま、とにかくバスに乗せられました。たどり着いたのは、Tualatinと言う市のとある老人福祉センターです。(とにかくここで、今日から一週間のボランティア生活をします。)仕事には、食事の準備、受付の手伝い、昼食のデリバリー、高齢者の方々との触れ合いの4つがあります。2人ずつペアで、今日の私はふれあいを担当することになりました。
 とにかく、センターの方が私たちを高齢者の方に紹介し、最初3人の女性の方を相手にして会話が始まりました。そのうちに、折り紙をやろうと言うことになって鶴を折って見せたところ、これが好評であっという間に6人くらいに人数が増えました。そこで、「一緒に折りましょう。」と声をかけると、みんな喜んで自分の席に着きました。「三角形を作りましょう」「正方形を作りましょう」「この線にそって曲げましょう」と説明しながら、私も一緒に一つずつ順を追って折り曲げていきました。しかし、ここからが苦労の連続。私の英語力の乏しさから、「こことここをそろえて・・・」とか、「分かれている方の端を・・・」と言う説明がうまくいかず四苦八苦。また、こちらの人たちは折り紙という文化になれていないので、表と裏を同じように折るという説明はわかっても、同じように折ることはとても難しいことであることも発見しました。それで、改めて一カ所を折ってみせて「同じように残りもやりましょう」といって気長に待つと「I see!」と返ってきてうれしそうに折っていくことができました。完成したときには6名とも大喜び!「This is crane.We call this TURU」と説明すると、「TURU! TURU!」と連呼していました。  食事の後は、男性の方とビリヤードを楽しみました。その方が、ビリヤードの球にはストライプの物とカラーの物の2種類があることや、その2種類の球のどちらかを自分の球として、早く台のポケットに入れた方が勝ち、といったルールを説明してくださいました。「これは自分も得意だから・・・」と思っていたのですが、何の何の思うようにいきません。すると、この方が「More easy.」(もっと緩やかに・・・)と優しく教えてくださいました。3回やって、3連敗で終わってしまいましたが、こうして教えていただくことや「Good job!」と声を掛け合うことで、会話も弾みよいふれあいの時を過ごすことができました。
 こちらのセンターには、40人位の人が集まってきます。そして、それぞれがビーズを使った小物作りや絵画、トランプゲームやビリヤードなど、様々な活動を楽しみます。人と人とのふれあいの中に、私たち日本人教師も気楽に迎え入れられました。この雰囲気が本当にすばらしかったです。高齢者の方々とのふれあいは、私にとっても、高齢者の方々にとっても価値あるものになった一日だと思いました。

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