OREGON No.14 971022
 今日は学校の一日の小学校の部、パート3[授業]です。
 今までのレポートで、一日の流れがそのクラスによって(担当する先生によって)違うことはわかっていただけたことと思います。このことは、それぞれの先生方はもちろん、保護者もわかっていて、こちらでは当たり前のことなのです。とにかく、時間に縛られたところで何もいいことはないから有意義に時間を使っていこう・・・という考え方が根本にあるのです。日本の時間割を紹介したら、驚いたようなあきれたような感じで「本当に?」という受け止め方でした。
 今回は、小学校の授業でどんなことをやっているのかについて、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
 特に目に付くのは英語の時間がreading,spelling writingと分けられていることでしょう。おもしろいのは、writing(作文)だと思います。どのクラスでも、この授業の始まりは「Brain storming」と呼ばれる活動から入ります。最初に先生がOHPを使ってある言葉を提示します。今日は「Don't Do Drugs.」でした。これについて、児童は思いつく言葉を発表していきます。つながりがはっきりしない言葉には教師のはうから質問されます。20くらい出てくると、その言葉を使い今日のテーマにそって作文を書きます。授業の終わりには何人かが自分の考えを発表します。書きかけでもここの子たちは手を挙げて発表します。書ききれないことは気にすることではなく、自分の考えがもてたことを認められるからです。(書きかけは、発表してから書けばよいのですから。)
 どの教科でも言えることとして、アメリカの教育は発想やイメージを大切にしているといえます。このBrain Storming、絵を描くときに教師が本を読んで聞かせる姿、授業中のBGMなど、とにかくアイデアを持ちリラックスして考えることができる子を育成する内容でいっぱいです。数学で言うならば、計算はコンピュータの得意分野なので任せてしまい、人間は筋道や考えを出すことが大切だと言うわけです。(基本的な計算練習はちゃんとやっていますよ)一つ一つけじめを付けてきちんとこなしていく日本の教育の良さと、このアメリカの教育がうまくミックスされるとよいのですが・・・(つづく)
小学校6年生の一日 (Mr.Jordan先生の例)
 8:10〜 朝の放送
 8:15〜 1時間目  算数
 9:00〜 2時間目  spelling
 9:20〜 BREAK(休憩)
 9:30〜 3時間目  S.S.R
10:00〜 4時間目  作文
10:40〜 5時間目 体育/音楽
11:20〜 6時間目 handwriting
11:40〜 ランチタイム
12:00〜 昼休み
12:30〜 7,8時間目社会、理科
13:55〜 9時間目  選択教科
14:42〜 帰宅
(SSR=Sustained Silent Reading )

OREGONレポートのメインページへ