わが心の小宇宙〜万華鏡

国際万華鏡展 展示用作品「光のメリーゴーランド10」

東京銀座で行われた「2010国際万華鏡展」への取り組みについての記録
今回は、万華鏡でメリーゴーランドを表現した作品「光のメリーゴーランド」を出品しました。

作品「光のメリーゴーランド」

作品名
光のメリーゴーランド
製作材料
木材、ガラス、電気部品(蛍光灯、モーター)、プラスチック、手回しオルゴール
大きさ
35(縦)×35(横)×40(高さ)cm
特徴とアピールポイント
今回の作品は、まず覗いても楽しめ、周りの筐体も楽しめるように、光の灯籠になっております。鏡の組み方もメリーゴーランドを思わせるような、円柱状の反射になるように組み合わせました。万華鏡の具の部分もきらめくメリーゴーランドを思わせるような素材を色々と試して、沖縄ガラスのペレットを中心に配色を考えて他の素材と調合して行ったところ大変満足いく作品に仕上がりました。
  今回は、周りに光の灯籠をデザインしたために、万華鏡の部分が中空に浮かぶ感じになり、取り付けの方法を従来のものとは違うやり方で行わないといけないことと、中空でも安定した動作を行うことを中心に設計開発しました。これも前回の作品のときに開発したオールユニット構造をふんだんに取り入れることで解決することができました。さらに振動対策などや、灯籠部分との非干渉の構造についても考慮しました。
 万華鏡の像も、ただの円柱状ではなく、途中に段を入れた特殊な構造にして華やかな演出になるように角度の調整を行いました。
 当初は、正面から見るのを想定して設計していましたが、45度斜めから見た像の美しいことを発見し、その角度から見ていただく事を推奨しています。様々な技術的な難問を解決しなければいけなかった今回の作品ですが、今まで得た技術をうまく活用して1つ1つ難問を解決できたことに感謝と達成感を感じました。今回も手回し式オルゴールを内蔵してサウンドも奏でるようにしてあります。

 この作品は、2010 7/11〜9/7まで、群馬県にある高崎市美術館で行われている
「魅惑の万華鏡展」に出展しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のぞいた時の様子


今回の作品は筐体に長方形の覗き窓があります。ここから斜め45度の角度で覗いた写真が上記の2点です。メリーゴーランドの木馬に乗った時の見える空間をイメージして鏡の組み合わせを行いました。今回の作品では光の輝きが大変重要になるので、簡単に扱えて、光源として十分な力を持ち、熱を持たないということから、E17口のソケットにセットできる、蛍光灯型電球を2つ使いました。これを2つの回転する万華鏡の具の近くに配置し、しかも外側の灯籠の明かりとしても十分に機能するような位置にセットしてあります。
 各パーツをユニット化して、アルミのフレームを制作しそこにうまく収まるようにセットしてあります。各ユニットはしっかり固定しないといけないところと、遊びがあって僅かに稼働する部分、回転等の動きのある部分と3つの相反する組み立てが必要でその部分の配置に大変手間がかかりました。また、回転させる時に僅かに接触させる部分を作り馬のなく声を演出しました。


すりガラスをはずして筐体の内部を撮影したものです。まわりにはCGで制作した、回転木馬のイメージをフイルムに印刷しそれを軽量プラスチックの回転盤にセットして、1分間に5回転するように調整しました。この時、軽量プラスチックの回転盤に色にもこだわり、一番イメージとして近い黄色のものを採用して制作しました。
 これらの灯籠部分は完全に固定してはおらず、僅かな遊びの部分を設けて、外の筐体と、内側のメカ部分と接触しない位置に配置しました。振動で接触してしまう事があっても、遊びを設けているので、回転ムラを減らすことができます。(当初は完全に固定していたのですが、これが原因で回転が停止したり、ムラが出たための対策として行いました)

 


動画の説明をここに書く

「UNIVERSE」
  紹介カード



「光のメリーゴーランド」の作品紹介カードです。
周りに見える馬の画像をモチーフにして、夜の遊園地で光り輝くように回るメリーゴーランドのイメージをカードの中に表現してみました。
  あなたを夜の遊園地にあるメリーゴーランドに乗って、魔法の国へと誘います。