幹事クリタのコーカイ日誌2010

[ 前日翌日最新今月 ]


 
1月6日 ● ネプリーグでわかったSMAPと嵐の差。

 少し古くなりますが、1月2日のネプリーグ新春3時間スペシャルに嵐の5人が登場しました。フジテレビで今度嵐全員が出演するドラマの番宣を兼ねての出演ですが、SMAP超えを果たしたと思われる今が旬の嵐をブッキングできただけにネプリーグでも特別扱い。3時間のうち半分くらいは嵐をたっぷり映していたような印象でした。

 結果的には嵐は3チームの中で優勝してトロッコに乗ったものの、あっさり3問目で失敗してしまうのですが、全体としては嵐5人の仲の良さをアピールでき好感度もさらに上がった感じ。番組の終わりに名倉が言ったように「これでまたファンも増えた」だろうと思われ、ネプリーグと嵐がいわゆるwin-winの関係を築いたと言っても良いでしょう。

 これで思い出すのが2007年のフジの27時間テレビでSMAPがネプリーグに参加した時の「キムタク赤っ恥事件」。この時、木村拓哉が「古池や かわず飛び込む 水の音」という有名な俳句を「池の音」と勘違いして誤答しました。大したことではありません。子どもの頃からタレント活動をしているジャニーズのタレントが知識不足でも全く不思議はありません。まして「水の音」を「池の音」と勘違いするくらいのことは一般人でもやりそうなミスです。恥じるほどのことでもありません。

 ただ恥ずかしかったのはその後のメンバーや番組スタッフの対応。生放送だったので誤魔化しようもなかったのはわかりますが、みんな慌ててしまって誰も木村に突っ込みを入れないし、香取に至っては「池の音でも合ってるんじゃない」とか口走るし、とにかくまるで木村が間違ったことが放送事故でも起こしたかのようなパニック状態でした。仮にその場にさんまか浜田でも入れば「キムタクそれはあかんやろ」とうまく突っ込んで笑いに持っていけたことでしょうが、不幸なことに名倉にはそれだけの力はありませんでした。

 この時にも僕はコーカイ日誌で取り上げて書きましたが(こちら)、木村に「キムタク」という完璧な人間を演じることを押しつけるのはもうやめたらどうか、と思ったのです。そんな無理をさせていたら逆に視聴者は引くよ、と。もっと等身大じゃないと視聴者は敏感に嘘を見抜くよ、と。案の定、その頃からSMAPの人気は下降線を辿り、この2年ですっかり嵐にその地位を追い越されてしまいました。SMAPの人気は結局スーパースター「キムタク」の人気であり、彼の凋落はイコールSMAPというグループの凋落でもありました。

 それに比べてネプリーグに出演した嵐はうまくメンバーの役割分担をしていました。「キムタク」のアイドル部分は松本が、「キムタク」のリーダー的資質は櫻井が、「キムタク」の突っ込み気質は二宮が担当し、相葉と大野というWボケを3人でいじります。これなら誰か一人が間違えても他のメンバーが突っ込んで笑いに転化できるし、木村一人に頼っているSMAPの不安定さをうまく解消しています。5人のフラットさが仲の良さに見え、グループのパワーになっていることがよくわかりました。

 SMAPと嵐には約10歳の年齢差があります。世代交代するにはちょうど良い差でしょう。追い越されたとは言え、SMAPも木村も後継者ができてむしろホッとしているんじゃないでしょうか。いつまでもアイドルを演じるのはアラフォーにはきついですから。


Twitterでもつぶやいています@kanjikurita

Twitterまとめブログはこちら