cinema eye

『勇気あるもの』

鑑賞日96/1/20(ビデオ)
 『レナードの朝』『プリティ・リーグ』のペニー・マーシャル監督がダニー・デビードと組んだヒューマン・コメディ。

 かつては広告代理店のエリート、今は単なる失業中の中年オヤジが職安の紹介で見つけた仕事が、陸軍の初年兵、しかも落ちこぼれ組の教師。最初はやる気のなかった彼ですが、なんと生徒たちがシェイクスピアに興味を示したところから、俄然盛り上がり。。。というアメリカ映画らしい軍隊ものです。落ちこぼれ兵士たちが個性豊かでなかなか楽しいし、鬼軍曹役のグレゴリー・ハインズをはじめ脇を固めた役者も、なかなかいい味わいを出していて安心して楽しめるファミリー向け映画です。

 難を言えば、ちょっと登場人物がみんな良い人ばかり過ぎるので、映画に起伏が少なくなってしまったところですね。軍隊でシェイクスピア、というミスマッチをさらに際だたせるようなエピソードを盛り込み、ラストの達成感を高めるためには、もっと悪役が出てきて大きな障害となって欲しかったと思います。

今回の木戸銭…1000円