cinema eye

『ウィンブルドン』

鑑賞日05/5/22(劇場)

 プロテニスプレーヤーが主役のロマンチックなラブストーリー。引退を決意しているイギリスのベテラン男子プレーヤー・ピーターがウィンブルドンにワイルドカードで出場することになり、ホテルにチェックインするとフロントの手違いで優勝候補の若手女性プレーヤー・リジーの部屋へ。その出会いから始まった一種の身分違いの恋。恋とウィンブルドンでの勝利という2つを追い求める2人。しかし、マスコミに追い回され、リジーの父親に反対されて2人は引き離されることに・・・。

 『ノッティングヒルの恋人』『ブリジット・ジョーンズの日記』などを製作したスタッフが作る女性受け狙いのラブストーリーなのですが残念ながらテニスファン以外には退屈ではないけれどあまり面白くもないという凡庸な作品です。ストーリーはほぼ先まで「お見通し」ですし主役2人もそれほど魅力的とは思えません。軽い気持ちで見に行くデートムービーとしては合格点ですが、それ以上とは言い難い作品です。

 ただし、僕のようなテニスファンには見どころ満載です。まず何と言っても本物のウィンブルドンで、本物の観客を入れて撮影したところに興奮。実際にウィンブルドンの選手ロッカーを映像で見られることなどなかなかありませんし、ウィンブルドンを疑似体験できるという意味ではテニスファンにはたまりません。テニスシーンも見事で、CGを駆使しているとは言え、俳優たちのフォームもキレイ。主役2人はさすがにプロというにはちょっと粗が見えて辛いけど他の出演者は完璧です。さらに解説者として本物のジョン・マッケンローとクリス・エバートが登場してオールドファンを喜ばせてくれます。

 テニスファン以外には暇つぶしならどうぞ、ですが、テニスファンなら必見!ウィンブルドンが始まる前には復習のためにも見ると良いです。



今回の木戸銭…1000円