cinema eye

『WASABI』

鑑賞日02/10/24(ビデオ)

 『レオン』のリュック・ベッソン監督+ジャン・レノ主演、共演に広末涼子を加え、日本を舞台にしたサスペンス・アクション映画。企画書的には完璧ですが果たしてこれが現実の作品として着地した時にどうかと言えば、残念ながら思いっきりこけちゃいましたね状態でした。

 とにかくまともな作品とはとても思えないリアリティの無さ。それは日本を舞台にしているから、我々には余計にそう思えるというだけではありません。ストーリーや設定が荒っぽいし、矛盾も多く、最初から最後まで突っ込みどころばかり。落ち着いて映画を見ることすら叶いません。バラエティ番組のコントを見ているようで、これではリュック・ベッソンもジャン・レノも泣きます。

 全編突っ込みを入れられるので、いちいちそれを取り上げたりはしませんが、それにしてもこれは誰が喜ぶ映画なのでしょう?多分、歪んだフランス人像と日本人像を持つアメリカ人でしょうか?

 唯一の見所は、広末涼子のフランス語です。よくぞあれだけの台詞を覚えました。流暢な発音は、本当にフランス語が話せるかのようです。その努力だけは大いに賞賛して良いと思います。


  今回の木戸銭…600円