cinema eye

『トゥルーライズ』

鑑賞日94/12/8(劇場)
 ご存じ製作費120億円をかけたという話題のシュワちゃん映画です。今回はテロリストと対決するスパイとして、アメリカ合衆国のために(実は家族のために)大活躍するシュワちゃんですが、かなりコメディっぽく仕上がっていてノリとしては『ラスト・アクション・ヒーロー』に近いです。

 普通のスパイ映画から違うのは、前述したように、シュワちゃんがスパイでありながら典型的な家庭を愛するパパである、ということです。それがために、物語全体がきわめてコメディっぽくなっていて、大金をかけたドタバタホームコメディである、という見方もできるほどです。それがプラスなのかマイナスなのか難しいところですが、僕はマイナスと思いました。確かに一風変わったスパイアクション映画なのですが、あまりに コメディし過ぎていて、かえってうざったくなりました。もう少しそのあたりを整理すれば、もっとワクワクするようなアクション巨篇として楽しめたのになぁ、と思います。

 それにしても確かに金はかかっていそうです。ハリアーが飛んで橋を爆破するシーンなどすごい迫力で、あんな映像が撮れるということ自体に驚いてしまいます。ただ実際にそこまで金をかけるほどの内容の映画か、と言う気もしないではないです。同じ監督・主演コンビの「T2」なら、それだけのものがありましたがねぇ。まあ120億円かけた映画が2000円弱のお金で見られるのだからよしとしましょうかね(ビデオでは迫力が伝わりにくいと思います)。

  今回の木戸銭…1300円