cinema eye

『シュート!』

鑑賞日97/6/18(ビデオ)
 今人気絶頂のSMAPが、まだブレークする直前に主演したサッカー映画。同名の原作は少年マガジンで今も連載が続いている人気作ですが、その長い原作をベースに、2時間に手際よくまとめています。監督は大森一樹。

 この映画をどういう立場で見るかで、感想がかなり違うと思います。まずSMAPのファンとして見る場合。これが一番正しいこの映画の見方だと思いますが、さすがになかなか楽しめます。特に中居くんとキムタクをたっぷり見ることができます。ただし吾郎くんのファンは前半全く出番がないし、出てきてからもほとんど姿を見せませんから寂しい限りでしょう。当時は吾郎くんが一番忙しかったので映画の出番が少なかったのだと思われ ます。今よりちょっと若い、そして6人いるSMAPを楽しめるというのが売りです。付け加えるなら、V6のメンバーなども顔を出していて、ジャニーズファンには本当に楽しめる映画です。

 次に原作のファンとして見る場合。これは怒ります(笑)。だって原作のキャラクターのイメージと合っているのはキムタクの久保くんだけ。トシの中居くん、平松の慎吾ちゃん、白石の森くん、神谷の剛くんと、みんなミスキャスト(馬堀の吾郎ちゃんは、出番が少ないのでどうでもいいけど)。全部入れ替えて撮り直したい気持ちにさせられます。しかも仕方ないとは言え、時間の制約上、原作を中途半端に取り入れていて、とっても座りが悪い感じがします。

 最後にスポーツ映画として見た場合。つまらないです。スポーツ映画はとにかくスポーツシーンのカタルシスにかかっているのに、あまりにもちゃちなサッカーしか見せてもらえないこの映画は、いかにも日本映画のチープさが溢れています。

 と言うことで、SMAPファン以外は見るに値しない映画です。でもそれでいいんでしょうね。

今回の木戸銭…400円