cinema eye
鑑賞日95/4/25(ビデオ)
人気SFシリーズの第3弾。シリーズ物の常ですが、どんどん話は現実離れして派手な展開になっていく割には、初期作品の持つ独特の臭いが薄れていっています。今回はオムニ社が日本企業に買収され、地上げのための傭兵部隊とデトロイト市警、そして忍者ロボとロボコップが戦うという、いかにも最近のハリウッド映画らしい設定。かつてのソ連に代わって、すっかり日本企業が悪役になるのがハリウッドでは定着してしまったようです。
今回のロボコップのウリは、なんたって空を飛ぶこと。もう完全に「アメリカンヒーロー」って感じで、かなりノー天気な感じです。忍者ロボとのバトルも結構あっさりしていて、性能的にはかなり劣っているのですが、ラッキー一発で勝ってる感じ。このへんも随分とノー天気。
このロボコップ、最初は人間でありながら勝手に改造されて、ロボットになり、しかも一私企業のために命令され、働かされるとまどいや悲しみ、憤りを表現していて、結構奥行きのある映画だったのですが、この3作目になって、そういう要素がぐっとおさえられてしまい、単なるSFアクション映画と化してしまいました。これはシリーズ映画によくあることとは言え、ちょっとせっかくの設定を生かし切れておらず残念です。
それにしても相変わらず日本に対するイメージが無茶苦茶ですね。もういまさら驚きもしませんがね。
今回の木戸銭…800円