cinema eye

『乱気流〜タービュランス』

鑑賞日97/8/6(劇場)
 「名は体を表す」という言葉があります。商品を売るにおいてネーミングの重要性は今さら言うまでもない自明のことです。だからこそ、こういう映画を見ると、つくづく最近の洋画配給会社は、もう少し頭をひねらないのか、と思いますね。『乱気流〜タービュランス』は、まさに名前で損している典型的な映画です。主役は男に振られたばかりのスチュワーデス。凶悪犯人を護送中の機に搭乗し、トラブルに巻き込まれていくという、まさに「女版ダイ・ハード」もしくは「空のダイ・ハード」という映画です。

 ダイ・ハードのパクリという部分はほとんど全ての箇所に見られます。主人公が意図せずに犯罪に巻き込まれ、ぼやきながらも犯人と1対1で戦う設定、限られた空間の中で次々と危機が訪れるところ、援護役は外から通信手段を通じてしか接触できないところ、もっと言えばクリスマスが舞台のところまで、そっくりパクっています。それでもそこそこ面白いですから、僕は文句を言う気はありませんが、だったら余計にこのタイトルは納得いきません。なんで、もっとあざとくタイトルをパクらないのでしょう?「フライ・ハード」とか(笑)。

今回の木戸銭…1300円