cinema eye
鑑賞日03/3/16(ビデオ)
松本大洋原作の人気マンガを映画化した作品。元のマンガがカリスマ的人気を誇るだけに、その映画化もかなり難しかったかと思いましたが、キャスティングのはまり具合と、こなれたCGで見事に映像としてマンガ世界を甦らせたと思います。
ストーリーはほぼ原作に忠実です。ペコとスマイルという卓球少年がそれぞれの成長を遂げて行く様子を描くスポーツ青春ドラマ。原作を読んでいない人はどう捉えるかわかりませんが、原作ファンにとっては入り込みやすい映画になっています。
素晴らしいのはキャスティングです。マンガの世界そのまま飛び出してきたようなペコ、スマイル、アクマ、ドラゴン、チャイナ。よくぞ見つけてきましたね、と大絶賛したいくらいです。窪塚洋介や中村獅童は、この作品以降大ブレイク中ですが、確かに生き生きとしています。
また監督の曽利文彦はハリウッドでSFXを担当してきたというだけあって、従来の日本映画とは格段にレベルアップした映像を見せてくれます。オープニングでのペコが橋から飛び降りるシーンからタイトルにつながるところなど、爽快感満点です。
原作のマニアックさを残しつつも一般に受け入れやすいテイストに仕上げたそのセンスの良さも含めて、会心の作だと思います。
今回の木戸銭…1400円