cinema eye

『男が女を愛する時』

鑑賞日94/8/5(試写会)
 9月公開予定の映画『男が女を愛する時』の試写会に行ってきました。主演は『アンタッチャブル』『ゴッドファーザー3』のアンディ・ガルシアと、『恋人たちの予感』『めぐり逢えたら』のメグ・ライアン。

 パイロットのマイケル(アンディ・ガルシア)は、妻のアリス(メグ・ライアン)の気持ちや寂しさに気づいていなかった。そしてその寂しさゆえにアル中になってしまうアリス。愛していても伝わらない2人の愛。そんな男と女のすれ違いが、結果的に2人を別居へと追い込んでいく。。。

 ということで、宣伝ではリアルな大人のラブストーリーということになっていますが、僕はどっちかというと、これは病んだアメリカの夫婦・家族を描いた映画だと思いました。アリスは寂しいというけどマイケルが家を空けているのはパイロットという職業柄、ある程度仕方ないことだし、それ以外の時には夫として完璧なわけです。それなのに寂しいなんて、なにをお前は甘えているのだ、という気になりますよ、日本人の感覚なら。

 あまりにアメリカでは、夫婦はいつも一緒にいて会話がなくてはいけない、そう思いこみ過ぎているのではないか、と思ってしまいますね。もう少し気楽にやればいいのに、みんなストレスをためてプレッシャーをかけあいながら生活しているために、中毒患者はいっぱいできるし、カウンセラーは大流行だし、もうちょっといい加減でいいんじゃないの、と思ってしまいます。

 まあそういう観点で見ていると、これはまたそれなりに面白い映画だと思いますが、本格的恋愛映画、ということにしては、少し甘さが足りないかな、という気がしました。あんまり甘い映画もちょっと胸にもたれるからいいんですけどね。

今回の木戸銭…1000円