cinema eye

『波の数だけ抱きしめて』

鑑賞日92/3/28(ビデオ)
 ホイチョイプロダクション第3弾。昨年夏に公開されたヒット映画です。前2作で主演だった原田知世に代わり、今回は中山美穂。他に織田サル裕二や松下由樹・別所哲也などトレンディ・ドラマのようなキャスティングで1982年の湘南で自主ラジオ局を運営する大学生たちを描きます。

 はっきりいって「まあこんなもの」てくらいの映画でした。うーん、決してつまらなくはないのですが、それは僕が映画の登場人物と同じ年で、しかも広告代理店が絡んでくるので親近感がある設定だからだと思うのですよね。

 「あー、そんなモノあったよな」とか思いながら、自分のあの頃を追体験(と呼ぶにはかなり環境的には差がありますが)するような気分で見れたからで、いわばディテールで楽しんでいたのであって決して映画そのものを楽しんでいたのではありません。

 映画としては、ありがちな青春ドラマです。役者も松下由樹を除いてはさっぱりだし、設定にも結構無理がある。それとユーミンの音楽を使うのも、もう新鮮さがないですね。あまりヒットしなかったのも仕方ないでしょう。

 ホイチョイプロ作品としては、「私をスキーに〜」をまたしても超えられなかった、というところでしょうか。

今回の木戸銭…500円