cinema eye

『MIB』

鑑賞日99/1/2(ビデオ)
 地球には実は約1500もの亡命宇宙人が住んでいて、彼らを管理しているのが「MIB(メン・イン・ブラック)」である、というコメディタッチのSF作品。ブルースブラザーズのようなファッションに身を包んだトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスが話題になりました。

 設定はSFながら、ベースはハリウッド映画に良くあるコップ(刑事)ものと同じです。ベテランと新人がコンビを組んで難事件にあたりそれを解決。新人が成長してベテランが後を託す、というのはこの手の映画の王道パターンです。ただ相手が凶悪な犯人ではなく、凶悪な宇宙人であるところが違うだけです。

 ウィル・スミスがなかなか好演しています。『インディペンデンス・デイ』でもそうでしたが、若い頃のエディ・マーフィーをちょっと彷彿とさせるような調子の良さと、何と言っても引き締まったバネのある肉体が発散させる魅力が新しいアクションスターの素質を感じさせます。

 コメディタッチのSFだからか、かなりアバウトでいい加減なところが目立ちます。ただしあまり細かいことを気にしないで楽しむ映画なだけに、そういうところに目くじらを立てていては、この映画の面白さを味わうことはできないでしょう。基本的に荒唐無稽なバカ話なんですから、お気楽な気持ちで見れば結構楽しめる作品だと思います。

今回の木戸銭…1100円