cinema eye

『マーシャル・ロー』

鑑賞日01/4/28(ビデオ)
 ニューヨークを舞台にした大規模なテロをめぐり、NY市警、FBI、CIA、そしてアメリカ陸軍のそれぞれの思惑が絡み合い対立するサスペンス・アクション。デンゼル・ワシントン、アネット・ベニング、ブルース・ウィリスの3大スターが豪華競演しています。「マーシャル・ロー」とは戒厳令のこと。NYを戦車隊が走り銃口を市民に向ける様子は、背筋が冷たくなります。

 ストーリーの複雑さだけでも十分に歯ごたえのある作品ですが、シビリアンコントロール、無差別テロの恐怖、人種問題、複合国家であるアメリカという国の難しさ、いろいろな社会的メッセージもこめられており、まさに大人のための映画という印象を受けました。

 もちろん、娯楽作品としても大作でありチカラが入っています。特にブルース・ウィリスの演じる将軍が、軍のチカラをバックにして何をしでかそうとしているのかわからないあたりが怖くて良かったですね。こういう役柄はジャック・ニコルソンとかジーン・ハックマン当たりが適役だったのですが、いつの間にかブルース・ウィリスもこういう役ができる年齢になったのですね。

 ちょっと話が複雑に入り組み過ぎてわかりにくいのと、そのために冗長になったあたりが難点ですが、基本的には面白い作品だと思いました。

今回の木戸銭…1100円