cinema eye

『ラスト・アクション・ヒーロー』

鑑賞日93/8/31(劇場)
 シュワちゃんの最新アクション巨編『ラスト・アクション・ヒーロー』を見てきました。『ジュラシック・パーク』に大差をつけられて惨敗、という噂でしたが、果たしてそんなにしょーもないのか、結構楽しみにして行きましたがこれがまあ難しい(?)映画でした。

 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、この映画はシュワちゃんが演じるアクション映画のヒーローが、現実と映画の世界を行き来しつつ大活躍するという、SFファンタジー&コメディタッチのアクション映画(笑)です。とにかく映画のパロディやら、現実のシュワちゃんやらがごちゃまぜになって笑いをとりながら、その合間にとんでもないアクションシーンが見られるという1粒で2度美味しい(?)映画ですから、ある意味ではとってもお得と言えましょう。

 で、結果はというと、残念ながらかえっていろいろ求めすぎて、見ている方がついていけない、という映画になってしまったような気がします。確かにアクションシーンはなかなか迫力があって凄いのですが、その興奮を後の部分で打ち消しているような感じなのです。相乗効果が出るか、相殺してしまうか、その計算を間違ってしまったような中途半端さが惜しい感じなんですよね。もっと狙いを絞れば面白さが伝わりやすかっただろうに、作り手(=シュワちゃん)が、俺は映画をよく知っているぞ、知性もあるぞ、どうだ面白いだろぅと言っているようで、そこが白けてしまうのですよ。アクションだけの頭の悪い俳優ではない、と言いたいのかもしれませんが、そういう自己顕示欲はマイナスにしか働かないという証明みたいな映画でした。本当にアクションは金もかかっているし、凄いのにねぇ。。。

  今回の木戸銭…1100円