cinema eye

『ジュニア』

鑑賞日95/10/17(ビデオ)
 ビデオでシュワちゃんの話題のコメディ『ジュニア』を見ました。これはシュワちゃんのコメディでも『キンダーガートン・コップ』のようなアクション+コメディではなく、『ツインズ』同様アクション抜きの純コメディですね。シュワちゃんの「融通の利かない純粋な大男」というキャラクターだけを生かした作品ですから、どうしてもボケのシュワちゃんに突っ込む相手役が必要になるわけで、これを『ツインズ』に続いてダニー・デビートが好演しています。

 ストーリーはご存じの通り、自らの薬の実験のために妊娠してしまったシュワちゃんのドタバタ妊娠騒動劇です。で、いくら頑張ってみてもこれは所詮ファンタジーな世界のわけで、そのあたりの嘘っぽさと現実感とのバランスの取り方を間違えると、全くつまらない法螺話になるところですが、さすがにそのあたりはつぼを押さえた演出をしています。それでも現実にはそうなならないだろう、みたいなところも散見されますが(例えば女性ホルモンをそんなに摂取したら、もっと女らしくなるだろう、とか)、サンフランシスコという、言ってみれば世界で一番なんでもありの町が舞台だからまあ許されるかな、という感じですね。

 アクション+コメディの時だと、アクションかコメディかどっちかつかずになりがちなシュワちゃんですから、こういう純コメディの方が笑えると思います。もっとこの手の作品を作ってもらいたいな、と思うと同時に、ダニー・デビート以外の相方でもやってみてもらいたいと感じました。

今回の木戸銭…1300円