cinema eye

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

鑑賞日03/7/13(ビデオ)

 人気ファンタジーシリーズの第2弾。前作より1年経って、主役のダニエル・ラドクリフを始め子役たちがぐっと大人びて、ラドクリフは声変わりもしてしまいましたが、それはそれで成長した雰囲気が出ていて良かったと思います。

 さて、前作に続いて今回も原作をダイジェストで見せる2時間余りの作品に仕上がっていますが、やはり全体に「あらすじ」的な強引な展開は否めません。もう少しじっくりと物語を見せて欲しいという要求はあるものの、これ以上長尺になると主たるターゲットである子どもたちには退屈になってしまうでしょうし、難しいところでしょう。

 ファンタジーとしては相変わらず映像も美術も特殊撮影もよくできていて、魅力的な作品です。ほんの短いカットにもかなり凝った作り込みがしてあるので、そこから受け取る「本物感」はなかなかものです。

 難を言えば、前作を超えたという感じがしないこと。あくまでも続編として同じレベルは保っていますが、前作を超える驚きを与えてくれないとやはり辛いものがあります。このまま第3弾、第4弾と続いてしまうのでは、このシリーズも尻すぼみになりそうです。監督が今作で降板するという話もあるだけに、次回作以降に期待したいと思います。

今回の木戸銭…1000円