cinema eye
鑑賞日91/7/24(劇場)
ようやく話題の『羊たちの沈黙』を見てくることができました。うん、さすがに緊張感のある一級のサスペンス映画。とりわけジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスの迫真の演技は感動的ですらあります。
この映画については、あえて筋の紹介やありきたりの感想は必要ないでしょうが、思ったのはやはり先日見た『バックドラフト』との比較。『バックドラフト』はパニック・サスペンスでありながら、いろいろな要素を盛り込み過ぎたがために主題が散漫になってしまっていると思います。それに比べ『羊たちの沈黙』はたぶんもっとしっかりとした情報量を持つであろう原作(まだ読んでいないので推量ですが)を、上手にまとめあげてクラリスとレクターの対決と奇妙な友情に焦点を絞っていることが、サスペンスとして成功している要因ではないでしょうか。
『バックドラフト』には『羊たちの沈黙』からのパクリでは、と噂されているシーンもあって、いくらデ・ニーロが頑張ってもやはり弱いかな、て気がします。もちろん『バックドラフト』は、純粋なサスペンスの『羊たちの沈黙』には持ち得ない素晴らしい迫力の火災シーンがあり、全体の雰囲気も明るく、ロン・ハワードならではのヒューマンな映画として楽しめるわけですから、一概にサスペンスの側面だけから論じて貶めてもしかたありませんけどね。
さて、この『羊たちの沈黙』、ラストシーンを見ていて、これはパート2もあるかな、と思いませんでした?もしかしたら、もう企画が進んでいるかもね。だったら、楽しみだな。
今回の木戸銭…1300円