cinema eye

『ハバナ』

鑑賞日91/7/6(飛行機)
 カンタスの帰りのフライトで見たのがR.レッドフォードの『ハバナ』でした。公開前は結構宣伝していたのに、さっぱり話題にならずに終わってしまった作品だけに、あまり期待しないで見たのですが、期待していなければそこそこ見られる映画です。

 話はキューバ革命直前のハバナへ、ギャンブラーで女好き、政治とかなんとかの面倒な事が大嫌いのレッドフォードが、ポーカーの大勝負をやりたくて訪れて、そこで革命派の女性に恋して…という社会派(?)ラブロマンスです。

 見ものはやはりレッドフォード。もはや初老と言うべき年齢なのに、相変わらずの2枚目ぶり。カッコ良いです。設定そのものも、単なるラブロマンスにせず、革命と絡めて結構緊張感があります。問題は演出、でしょうか。とにかくレッドフォードの役柄に昔から進歩が見られない上、ラブロママンスにしては盛り上がりに欠けるし、近過去の歴史絡みの社会ものとしては詰めが甘いし、という中途半端さ。

 まあレッドフォードが自分のイメージに固執して、こういう映画ばかり作っているようでは興行的に失敗しても仕方ないでしょう。2枚目スターが老けてきたときどう変貌していくかか、洋の東西を問わずこれは難しい問題のようですね。

てなことで、ヒマ潰しに見るのなら止めはしません、という結論です。

今回の木戸銭…500円