cinema eye

『ファイナル・プロジェクト』

鑑賞日97/10/5(ビデオ)
 SFXを使わずに体を張ったアクションを演じ続けるジャッキー・チェンが、またまた新しいアクションに挑んだ最新作。今回は簡単な護送任務のはずが、大がかりな陰謀に巻き込まれて、極寒のロシアから真夏のオーストラリアまで駆け回る羽目になるスケールの大きな作品になっています。

 今回の目玉は、滑走するスノーボード・チェイスと、水中でサメを交えての格闘アクション。どちらも体力の限界まで挑んでいることは、映画を見ているだけでよくわかるほどハードです。ロシア篇のスノボーアクションは、そのダイナミックさはもとより、凍えそうなほど寒そうなのにもびっくりしました。特に氷の張った湖へのダイブは、一発で心臓麻痺を起こしそうで、見ている方が凍えてきそうでした。またオーストラリア篇では、サメの演技が秀逸で、ジャッキーのコミカルさと絡まって、実にユーモラスなアクションシーンとなっています。

 映画としては、とにかく深いことは考えずに、ジャッキーのアクションを楽しむべきものです。簡単にやってのけるちょっとしたアクション(例えば木と壁を伝ってするすると降りてくるようなシーン)も、相当な修練を積んで見せているのでしょうが、それを感じさせないで軽々とこなしています。頭を空っぽにして気持ち良い時間を過ごしたい人向け。ジャッキーの映画としては、まあまあの部類だと思います。

今回の木戸銭…1000円