cinema eye
鑑賞日92/1/1(ビデオ)
ディズニー作品の中でも傑作の誉れが高い「ファンタジア」。子どものクリスマス・プレゼントに買ってきたものを昨晩ようやく見ました。
もうご覧になった人もいらっしゃるとは思いますが、内容はクラシックの名曲に合わせてディズニーが映像をつけたという、まあ「優しい名曲鑑賞」みたいなものです。ただ、その映像の美しさ、イマジネーションの広がりは、そのへんの教育用ビデオの類とは一線を画すものです。
音楽を視覚化するという試みで僕が思い起こしたのは、手塚治虫の未完の作品「ルードウィヒ・B」です。この作品で手塚はさまざまな手法を用いて、音楽をマンガで表そうと努力しています。その試みは彼の死で途ぎれてしまったわけですが、この「ファンタジア」を見ていると、目指したものは同じかな、という気がしました。もちろん、「ファンタジア」は、音楽と映像が補完しあっているわけで、マンガ単体で音楽を表現しようとした手塚とはよって立つところが最初から違うと言えば違うのですが。
それはともかく、このアニメーション映画が極めて実験的な音楽映画であることは疑いありませんし、その実験はほとんど成功したといっていいでしょう。改めてディズニーの素晴らしさを再認識しました。
今回の木戸銭…1000円