cinema eye

『ダイハード3』

鑑賞日96/3/3(ビデオ)
 ご存じブルース・ウィリスのアクションヒット作第3弾。パート1では高層ビル、パート2では空港が舞台でしたが、今回はそれがNYの街中が犯罪の舞台になってアクションと謎解きが繰り広げられます。シリーズが進むごとに、だんだんと舞台が広がっていくのは残念なんですが、そのぶんアクションはますます派手になっています。これはシリーズ映画の常道なので仕方ないと諦めましょう。その分、確かに見応えのある派手なシーンの連続なんですから。

 このシリーズの特色のひとつは、敵役が知能犯でかっこいいことにあるんですが、今回の首謀者もまた実にクールかつニヒルです。やはり敵役はこうじゃなくてはダメですよね。頭が良くて魅力的なヒールを作ることによって、はじめて主人公も生きてくるんですから。

 また過去2作でコンビを組んでいた黒人刑事に変わり、新しく黒人の民間人が登場します。コンビで事件解決に当たるのはハリウッド映画の基本ですが、今回は完全巻き込まれ型というのが面白かったですね。ぼやきも2倍になってますますパワーアップという感じでした。

 また、NY中を駆けずり回りながらの謎解きが面白かったのですが、見ているとまるでファミコンのRPGのようでした。NYの地理に詳しくないので、移動にかかる時間との戦いの部分がもうひとつリアルに伝わってこなかったのですが、それでも次々と起こるアクシデントには、まさに時間を忘れて魅入られます。パート3であるにも関わらず、ここまで質の高いエンターテイメントに仕立て上げられていることには、第1作からのファンとしては感謝しなければならないでしょうね。いろいろ突っ込みを入れたくなるようなシーンはありましたが、力技でラストまで見せられてしまいました。

  今回の木戸銭…1500円