cinema eye
鑑賞日90/12/19(劇場)
列車サスペンスの話題作『カナディアン・エクスプレス』は、殺人事件を たまたま目撃してしまった証人アン・アーチャーを検事補ジーン・ハックマンが証人の口封じを狙ってくる犯人の手下から守りながらカナディアン・ロッキーを列車で護送するというアクション・サスペンスです。
ドラマのテンポもいいし、構成もしっかりしているし、意外な敵も登場するし、ジーン・ハックマンは渋いし、なかなか見応えがある映画ですが、惜しむらくは、結局危機から逃れるのが肉体と肉体との戦いに過ぎず知性と知性の対決がないこと。単なるアクションで事件が解決していくのでは、サスペンスとしては物足りません。
例えば『ダイ・ハード』ならアクションにプラスして犯人との頭脳の戦いという面があったからこそ、より楽しめたわけですが、ジーン・ハックマンの敵があまりに頭が悪いことが(特に最後は間抜けです)悲しい。なわけで、とりあえずヒマ潰しにはいい、というところでしょうか。
今回の木戸銭…1000円