cinema eye

『ボディ・ガード』

鑑賞日93/1/22(試写会)
 これはある意味では典型的なハリウッド映画ですね。すなわち「スターを見て楽しむ」映画。ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンという当代の人気者(古い表現だな(笑))を並べ、とにかく二人をかっこ良く見せることに徹した映画です。だから、彼らにあまり興味のない、映画はスターではなくストーリーや演出や映像や脚本や思想や主題や、とにかくそういうものを味わうものだと思っている人には凡作にしか映らないでしょうね。でもホイットニーのファンやケビンのファンなら、ずいぶんとお買い得な映画ですよ。この映画がそこそこヒットしているのは、やはり映画は(特にアメリカ映画は)スターが大事なんだなぁ、とわかります。

 だからこの映画は日本映画で言えばアイドル映画なんです。ホイットーニーは中山美穂や小泉今日子で、ケビン・コスナーは真田広之か三上博。そういう映画です。で、アイドル映画にしては良くできているから、ヒットするのでしょう。そう思わなければサスペンスなんだかラブストーリーなんだか音楽映画なんだか よくわからない、ストーリーもちゃちなら、主役二人の演技も大根、深みも軽みも渋みもない、本当にしょーもない映画に過ぎませんよ、これ。

 そんなわけで、アイドル映画としては楽しめた作品でした。

今回の木戸銭…700円