cinema eye

『エアフォース・ワン』

鑑賞日98/10/22(ビデオ)
 アメリカ大統領専用機「エアフォース・ワン」(米空軍一番機という意味でしょうかね)が、共産主義者のテロリストにハイジャックされるというアクション映画。ハリソン・フォードが戦う大統領を熱演しています。

 まあ一言でいって、いかにもアメリカ人が好きそうな映画です。テロリストと共産主義者に屈しない、祖国と家族のために立ち上がり敢然と戦う大統領。世界の正義のためにアメリカは何ものでもあっても叩きつぶす、というその身勝手でヒロイックな陶酔感に、アメリカ人でない僕などはうんざりしてしまいます。

 ハリソン・フォードも全然大統領には見えません。『ダイ・ハード』のブルース・ウィリスと同じ程度の、いかにも現場で働いているオヤジ感は、大統領のそれではなく、やはりハンソロのそれでしょう。純粋に娯楽映画としてみればそれなりに楽しめる出来ではありますが、事件が解決するまでの犠牲者の多さと、そんなことはお構いなしに大統領とその家族さえ無事なら全てOK的ラストシーンには、ちょっとついていけないものを感じてしまいました。

  今回の木戸銭…1100円