cinema eye

『七人のおたく』

鑑賞日93/10/8(ビデオ)
 ウッチャンナンチャン主演のおたくコメディー『七人のおたく』を見ました。あの一色伸幸の脚本ということで期待したのですが、ちょっと切れが悪かったかな、という印象です。もちろん、つまらないというほどではないのですが、どちらかというと面白かったところが、いろいろなおたくたちの生態を細かに描くところばかりで、それに力が入りすぎてしまって、肝心のストーリーは少々手抜きな印象なのは否めませんでした。

 それとやはりウンナンが主演としては力不足ですね。江口洋介と山口智子が主演のような感じで、ウンナンのイメージは極めて希薄です。それがこの映画を余計に軽い色物映画にしてしまっているような気がします。これでウッチャンの役を真田広之、ナンチャンの役を三上博史にしたら(そのまんま「病院へ行こう」になってしまいますが)、もう少し映画自体に厚みが出たと思います。もちろん、本の面白さを生かせなかった原因の一つに、監督の力量もあるとは思いますが。これが周防正行だったら、もっと面白かっただろうなぁ。

今回の木戸銭…700円