cinema eye

『6ナイツ7デイズ』

鑑賞日99/9/20(ビデオ)
 宇宙船乗りにも考古学者にも情報局員にも大統領にもなるけど、結局全部同じでしかないアクションスター・ハリソンくんも、そろそろ初老といっていい年回りになってきました。もう激しい立ち回りを演じるには無理があると思うのですが、この映画では最後の力を振り絞ってアメリカ人が理想とする強い男を演じています。

 ストーリーは単純です。ニューヨークに住む美人雑誌編集者が婚約者(髪の毛のあるニコラス・ケイジといった風情のにやけた男です)と南太平洋にある南の島に旅行に来ます。この島の唯一の飛行機便を操縦しているのが、いかにも粗野なハリソン・フォード。もちろん話は期待通り(?)にこの美人編集者とハリソンくんが2人で飛行機に乗って遭難、無人島に不時着するというベタな展開となり、挙げ句に海賊(いまどき)に襲われて危機一髪なんてことになって、最後は無事生還して2人は結ばれるという、本当に「マジでやってんの?」というような「お話」です。

 まあ言ってみればハーレクインロマンスの世界ですね。それを初老のハリソンくんが老体にむち打って頑張っているわけで、見ていると突っ込みどころ満載という妙な映画に仕上がっています。うーん、かなり辛口になってしまいましたが、こりゃしょうがないでしょ。ハリソンくんが好きか、お約束の世界が好きな人なら楽しめます。ひねくれ者は見ない方が身のためかな。


  今回の木戸銭…700円