cinema eye

『フィフス・エレメント』

鑑賞日98/8/14(ビデオ)
 『レオン』のリュック・ベッソン監督が描く300年後の世界のSF大作。ローランド・エメリッヒの『スターゲイト』や『インディペンデンス・デイ』にちょっと似ていますが、さすがに監督の力量の違いか、話はうまくまとまっています。

 ストーリーは地球を滅ぼそうとする悪の惑星に対抗するために、地球人に好意的な宇宙人の武器を借りて対抗する物語。鍵を握る4つの要素(火・風・水・土)の象徴の石と最後の5番目のエレメントを巡って、いろんな組織が争います。地球政府から依頼された元少佐のタクシー運転手ブルース・ウィリスが、いつものようにブツブツぼやきながら戦うところが『ダイ・ハード』を思わせて楽しいです。

 5番目のエレメントである宇宙人ミラ・ジョヴォビッチがなかなかいいです。最初は野性的な不思議な存在感を放ちながら、徐々に女性としての魅力も発揮していきます。リュック・ベッソン監督は本当にこういう中性的な女性の魅力を描くのが得意です。

 未来を魅力的に描く才能はリドリー・スコットやテリー・ギリアムほどではないかも知れませんが、それなりに楽しめる箇所は多いですし、SFに『レイダース』的アクションも盛り込みながら、とぼけたコミカルなところも十分もあって、かなり1本でいろんな楽しさを味あわせてくれるお買得な感じがする作品です。

今回の木戸銭…1400円