フェデレーション・コンベンション(ドイツ)

レポート:久保佐知恵

エクセルシオ・キャンペーンの久保です。去る2004年5月21日から23日まで、ドイツのボンでフェデレーション・コンベンションが開催されました。
後半の1日半だけでしたが、参加してきましたので、内容や感想を報告します。


グッズ売り場の一角、右はDVDの宣伝用に展示されていたセブンの等身大フィギュア
会場はマリティム・ホテルのホールや会議室をすべて貸しきり状態にして設定しており、アメリカのCreation Entertainmentのコンベンションと同じく、メインとサブの2ステージ構成に加え、ディーラーズ・ルーム、オートグラフ・ルームがあります。他に、ファンクラブの部屋(アメリカではディーラーズ・ルームのブースの1つ扱いだった)、広大なファンの創作物(コンペあり)展示室、マッサージ室がありました。

今年のメイン・ゲストは、TOSのニシェル・ニコルス(下画像左)、グレース・リー・ホイットニー、VGRのティム・ラスとロバート・ピカード(下画像中央)、ENTのコナー・トリナー、アンソニー・モンゴメリー。他にロバート・オライリーやJ.G.ハツラー、「ファースケープ」「バフィー」などの俳優さん(下画像右はバフィーのジュリー・ベンツ)たちもいらっしゃいました。

メイン・ステージでのメイン・ゲストのショーは2回ずつになっており、1度見逃しても次のチャンスがあります。基本的に、ゲストはコンベンションの最初から最後まで3日間参加・登場します。ステージ進行はすべて英語で、司会者もマーク・リーさんというファンあがりのアメリカ人でした。繋ぎで部分的にドイツ語はあるものの、ゲストのショーはすべて英語で、ドイツ語通訳は一切ありません。すごい、と思いました。ゲストのおしゃべりはそれほど長くなく、質問コーナーを長く取ってました。(2回目のステージだったからかもしれません)

ファンからゲストへの質問も英語でした。かなり文法が滅茶苦茶な英語でも、一生懸命果敢に質問を試みておられました(何を言ってるのかさっぱり理解不能のときも・・・ゲストの皆さんも想像力を逞しくし、逆質問をかけて内容を聞き出してました)コミュニケーションは度胸だ!を地で行く根性は、日本のファンも見習いたいところです。
ステ−ジは初日が午後から。他は朝9時30分スタートで、夜の11時ころまで続きます(日没は10時30分)。最終日は20時ころ終了。チケット1枚ですべて見ることができました。

発想の違いでおもしろいなーと思ったのが、チケットが座席指定ではなく、区画と列指定だったこと。ドイツのファンに理由をたずねたら、前に大きい人が座っても後ろの人が不利益を被らないように、ということでした。
実際、途中で私の前に大きいおにいさんが座ったのでななめになって見ていたら、隣の女性が「私のほうが大きいから、換わってあげる」といって席を換わってくれました。なんという懐の深さ。。。しばらく彼女とおしゃべりし、その後も会場内で彼女とすれ違うたびに何度も声をかけてもらいました。

メイン・ゲストのオートグラフ・セッションは、メイン・ステージと同じ会場を模様替えして行われます。そのため、オートグラフをもらいにいってショーを見逃すということはありません。
大半のメイン・ゲストのオートグラフは、チケット料金に込みになっており、チケットのサイン番号順に行列し、一方通行の順路で待っているゲストの間を移動するだけです(合理的!)私は遅れていったので、番号飛ばされてました。しかし、番号通りの優先順位でみんなが私を扱ってくれたので、優先入場してサインをもらうことができました(論理的だ)

ロバート・ピカードさんのところに行ったとき、ピカードさんから「9月に日本のコンベンションに出ることになったよ。日本は初めてなので楽しみにしてる。」と声をかけられました。舞台は爆笑のおじさまですが、非常に人当たりのよい紳士とお見受けしました。
オートグラフ有料のメイン・ゲストのは、1枚10ユーロ(写真別)のチケット制で、欲しい枚数だけ買っての早いもの勝ち順になります。

画像左はJ.G.ハツラーで右がニシェル・ニコルス
チケットについてくるフルカラーのプログラムにメインゲストの写真が掲載されてます。オートグラフ用に写真を買わず、プログラムにサインをもらう人が多数いました。これも理由を聞いたら、「記念になるし、自分用であればこれで十分。余分なお金もかからないしね。そうでなくてもここに来ると衝動買いしてお金を使ってしまうから。」だそうです。

左はミュゼッタ・バンダー、右はクロージング・セレモニーの舞台
クロージング・セレモニーで、今回の参加者は15カ国に及び、最も遠かったのが日本から来た私だと紹介されました。
終了後、ドイツ人の友人を廊下で待っていたら、次々と声をかけられました。「あなたがあの日本人ですか?本当に日本からコンベンションのために来たの?」大勢のファンとおしゃべりできて、退屈する間がありませんでした。
クロージングでは、ゲストが再び登場して、あるときはソロで、あるときはグループで、コントから歌ったり踊ったり、アメリカのコンベンションよりも自由な構成で、ステージを見せてくれました。
なんだか、ドイツでのほうが俳優さんたちが生き生きして見えるのはなぜでしょう?

フェデコンは、アメリカのコンベンションと違う目新しさがあり、ゲストの人数を絞って、サービスの質を上げるという考えで運営されているようです。
多くのファンがドイツ全土から集まり、スタッフとして働いてます。運営初心者は交通整理や荷物チェック(ビデオ厳禁のため)、経験者は経験値や得意分野によって会計、企画からビデオ撮影、音声編集など運営の細かい部分に少しずつ携わっていくそうです。なかなか面白いじゃないですか。

最後に、コンベンションの客が引けた後、スタッフの面々と一緒にホテルのロビーでピザ・パーティーしました。今年のフェデコンの出来は、最高だったそうです。ドイツと日本のスタートレック事情を話したり、英語事情を比較したり、日本のアニメの話になったり・・・食べるものが無くなると、バーになだれ込んで深夜まで延々おしゃべりしてました。

途中でロバート・ピカードさんがやってきて、日本のコンベンションのことやスタートレック事情の話になりました。非常に落ち着いた雰囲気で、勉強熱心。家族思いの聡明な紳士という印象でした(奥様も素敵な方)。
また、司会のマーク・リーさんは明るくて、ジョークが大好き。私が時差ぼけで途中で寝てしまわなければ、もっとしゃべったのに。

エクセルシオ・キャンペーンに端を発して、ドイツ人と知り合い、ドイツまでコンベンションに行くことになろうとは、当時は想像もしませんでした。
世の中はおもしろいものです。

いやはや、スタートレック・ファンで良かった(^0^)v

以上