ワールドSFコンベンション(2007年8/31、9/01)

レポート:検事コースター
写真撮影:にゃん太

2007年8月31日、ジョージ・タケイさんにお会いするため、パシフィコ横浜で行なわれた"第65回世界SF大会”に参加しました。今年のワールドコンは初の日本開催ということで第46回日本SF大会との合体コンベンションになり、海外からも沢山の参加者が詰め掛けました。開催日は、8月30日(木)から9月3日(月)の5日間で、タケイさんは31日のトークショーと9月1日のヒューゴー賞授賞式司会の2日間です。
タケイさんのトークショーは、午後2時から。早めに会場に到着して良い席を確保。前から3列目で、ステージがよく見え、我ながら良い席を取れたと満足して回りを見ると、なんか、日本人より外国人が異様に多い。
まだ、時間があるので、ゆっくりプログラムを読んでいるといきなり拍手が!えっ!?と思いステージを見るとタケイさんが現れていた!!ひぇっっっー。俺が小学生の頃からTVや本で見ていた人が、今、俺の目の前にいるよぉぉぉっー!!しかし、時間はまだ2時前。予定より早いなぁ〜と思いつつ、タケイさんの姿を凝視する私。と、ふと気付くとフラッシュの嵐。えっ、写真撮影OKなのですか!?ぬかった。写真撮影禁止だと思ってカメラを持ってこなかった。我が人生、痛恨の失敗(>_<)
トークは、最初は日本語で「こんにちは」と話していたのですが、やがて英語オンリー。私の語学力では今一つ分からない。回りの外国人は笑っているのに、笑えない。まあ、日本にいながらして本場アメリカのコンベンションに参加しているようで、これはこれでお得な気分。分からないながらも、"ジーン・ロッデンベリー"とか"スタートレック"という言葉をタケイさんの口から聞けるのは、やはり嬉しい限り。トークで一番、印象に残っているのは途中でクリンゴン人が現れたこと。それを見たタケイさんが"Welcome!"とステージに呼ぶとクリンゴン人が世界地図を広げてタケイさんに日本語で「サンフランシスコはどこだ?」と聞くとタケイさんが「サンフランシスコはここです」と日本語で応えたこと。会場でコスプレをしている方は、この方だけなので妙に印象に残った。
質問のコーナーは、ほとんど外国人で当たり前だが英語。唯一、スターベース神戸の沖さんが、タケイさんに「今日、来ている日本のファンの方のために日本語で話を」と頼んでくれ、タケイさんも「覚えているかぎり」と英語で話した内容を一部、日本語で話してくれてました。時間が無いので、質問は途中で打ち切られサイン会に。
待つこと半時間。ついにタケイさんに会え少しだけ日本語で会話ができました!といってもこれだけなのですけどね〜。コンベンション参加の名札を見たタケイさんに「コースターさんですか。どこから来たのですか?」と聞かれ、「はい、徳島からです。阿波踊りの」と、これだけでもやはり嬉しいものです。 サイン会は、その後、場所を変えて行われました。私は、もう一度、サインをもらおうと思い足を運んだのですが、場所が予定の場所から変更されおり、私が場所を勘違いしたこともあり結局、サインはもらうことはできませんでした。

 

午後6時30分から"STAR TREK:NEW VOYAGES"シリーズのタケイさんが出演された新作が上映されました。“STAR TREK:NEW VOYAGES”は、アメリカのファンによる自主製作のシリーズで、TOSの続編として作られています。自主製作の映画ですが、ジーン・ロッデンベリーの遺族の承認を得ています(パラマウントは黙認)。
また、D・C・フォンタナやディビット・ジェロルドといったTOSのスタッフもこの自主映画のスタッフとして参加(フォンタナは脚本も執筆。ジェロルドは監督及び脚本も執筆)。キャストはカーク、スポック、マッコイ達は別の人間が演じていますが、コンピューターの声はオリジナルと同じメイジェル・バレットが担当しています。さらにゲスト出演では、今回のタケイ、ホイットニー以外にもウォルター・ケーニッグ(老けたチェコフ役で出演)やレスリー役のエディ・パスキー、カイル役のジョン・ウィンストン、デッカー船長役のウィリアム・ウィンダムといったTOSにレギュラー、セミ・レギュラー、ゲスト出演した面々が同じ役か別の役でゲスト出演しています。このシリーズのためにエンタープライズのセットもオリジナルに近いセットが製作されています。ブリッジ・セットの一部は、ENT「暗黒の地球帝国(前後編)」で流用されました。なお、現在もこのシリーズは製作中で、現在、デニス・クロスビーをゲストに迎え、D・ジェロルド監督兼脚本で製作中みたいですね。
さて、レポートに戻りますが、観客席に座り、開始時間を待っていて、ふと前を見ると私の斜め右前の最前列に座り休憩する男性が。何気無く見るとそこに座っていたのは、何とタケイさん!!私の視線に気付いたのか、こちらを振り向いたのですが、その時の仕草がよくブリッジでカークを振り返るスールーの仕草そのまんま。当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、その時の私の目にはスールーが映っていたのです!ああ、来て良かったと思った最高の瞬間でした。
監督とタケイさんの舞台挨拶(上の写真)の後、作品が上映されました。今回の日本上映用に字幕が付けられましたので、楽しく観ることができました。冒頭にエクセルシオとスールー艦長が登場して、物語は過去へ。ファンムービーなので、正直そんなに期待してなかったのですが、この作品、凄いです。物語の詳細は、これからご覧になる方もいるでしょうから伏せますが、本当にTOSしていました。しかもTOSでありそうでなかったスールーがメインの話。タケイさんの演技も素晴らしかったです。物語終盤のエクセルシオのブリッジのシーンでは、出番が短いながらも熱心なジャニス・ランド・ファン(書き忘れてしたが、グレース・L・ホイットニーさんも出演されているのです)が喜ぶシーンもありましたし、とにかく良かったです。この作品、せっかく日本語字幕を付けたのですから、権利関係で色々と難しいでしょうが、日本向けにDVDが出ないものかと思います。
上映後に質問コーナーだったのですが、こちらもほぼ英語オンリーで今一つ意味が分かりませんでした。日本の方の質問も一つだけでした。
こうして、この日のタケイさんのプログラムは全て終了したのですが、今回、こうして参加できて、本当に良かった!!この一言に尽きます。特にタケイさんがこちらを振り向いた時の仕草は、一生、忘れられそうにありません。今回、ワールドコンに参加してくださったタケイさんには、感謝あるのみです。
なお、翌日のヒューゴー賞の司会を翻訳家の大森望氏とされサイン会も行われましたが、残念ながら私は8月31日のみ参加でしたのでレポートはここまでとさせていただきます。