ステロイド外用剤の副作用
作成者 たらお皮膚科

ここに記載した副作用は氷山の一角です。詳しくはを読んで頂くと大変役に立ちます。
顔面に使用した場合に最も多くみられます。
それは、極短期間(極端に言えば一日)でも起こります。診断の誤りによる場合(ヘルペス)が多い。
顔面の湿疹にステロイドを使用すると、最初は効いたようにみえますが、やがて再発します。また、ステロイドを使用すると効き目が悪くなって行きます。
ステロイドを使用したり、止めたりを繰り返していると次第に、赤み、カサカサ、ニキビ様のブツブツ、ほてりなどの症状が出てきます。これを酒さ様皮膚炎と言います。この治療は大変日数がかかります。



アトピ−性皮膚炎などの疾患
一時的に効果がある様にみえても、長い経過をみれば、結果として皮疹の範囲が広がり、持続性の赤みが出現し、細菌やウイルスの感染が起こりやすくなります。
また、薬を含めいろいろのものにかぶれやすくなります。特に顔面、頚部に使用するのは大変危険です。
また、乳幼児、小児といった年齢が低いほど、 強いステロイドほど
、広い範囲に使用するほど、長く使用するほど、本来の皮膚疾患とステロイドの副作用が混在し、複雑になり、難治性になると考えます。これをステロイド皮膚症と呼んでいます。また、ささいな刺激(発汗、いろいろな物との接触、運動、ストレス、不眠や過労、季節の変化)などにより、悪化しやすくなります。また始めは有効であったステロイド外用剤もだんだん効き目がなくなって行きます。

また、アトピー性皮膚炎に限らずあらゆる疾患で、ステロイドの使用を止めたり、弱いステロイドに変更すると、 リバウンド がおこる可能性があります。勝手に中止しないで診察を受けてください。



診断の誤りによる場合
たむし水虫、カンジダ症などの真菌症、みずいぼ、いぼヘルペス等のウイルス性疾患、とびひ、おでき等の細菌性疾患、かいせん(ヒトダニ)、しらみなどに使用すると悪化します。


             
その他の副作用
毛細血管拡張、多毛、ニキビ、色素の異常(脱失や色素沈着)、皮膚萎縮、びらん、線状皮膚萎縮、紫斑、紅斑、皮膚の脆弱化、緑内障、白内障、依存症、 リバウンド 、感染症(細菌、ウイルス、真菌)の誘発など非常に多くの副作用があります。



ステロイド外用剤 でも年齢、部位、範囲、期間によっては内服剤や注射薬と同じ副作用が現れると考えられます。内服薬や注射薬の副作用についてはで説明しています。