幹事クリタのコーカイ日誌2016

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3月28日 ● 春場所総括。

 大相撲春場所が終わりました。白鵬の優勝で幕を閉じましたが、相変わらず大横綱という立場からしたら決して誉められたものではないと思います。ひとつは繰り返したダメ押し。これまでも何度も批判を浴びていたのに、4日目にやり、さらに中日でも懲りずにまたやり、そして怪我人を出してしまいました。土俵下の審判長である井筒親方が全治3ヶ月の骨折。元力士の親方がこんな重傷を負うのですから、もし客の上に力士が吹っ飛んできたら命にかかわります。

 僕は2度目のダメ押しをやった時点で白鵬には出場停止の処分を与えても良かったのではないかと思いました。相変わらず相撲協会は白鵬に甘いです。千秋楽の日馬富士に対する変化にもかなりの批判が起きていますが、こちらはそこまで言うことでもないと考えています。もちろん、本来なら白鵬には変化なんてしないで正面から日馬富士の当たりを受け止めてもらいたいと思います。お客さんからのブーイングを受けるのも当然です。楽しみな一番を奪われてしまったのですから。

 ただこれは仕方ない一面もありました。まず日馬富士が無鉄砲に突っ込みすぎです。また白鵬も変化で決めてやろうという感じではなく、体をかわして廻しを取りにいこうとしたら、日馬富士が勢い余って勝手に土俵から飛び出していってしまったという感じでした。ファンの期待を裏切ったのは確かですが、同情の余地はあります。

 それより今場所は大関陣が久しぶりに頑張ったことが収穫でした。先場所の琴奨菊の優勝が発奮材料になったことは間違いありません。肝心の琴奨菊は横綱大関戦で全敗と崩れてしまいましたが、稀勢の里と豪栄道が最後まで優勝争いに加わったことは良かったと思います。特に稀勢の里の丁寧な取り口が印象的で、いつも力が劣る下位力士に対して腰高のまま力任せの相撲を取っては取りこぼしていた反省がようやく生きていました。

 今場所のような相撲を来場所以降も取りつづけることができれば、優勝も横綱昇進もそのうちチャンスが巡ってくるだろうと思います。惜しいのはもう数年早くこういう相撲を取っていたらということです。もうすぐ30歳になるまで気づけなかったのが残念です。

 あとは琴勇輝が大活躍をしました。気合を入れる時の「ホウ!」という掛け声を問題にする人もいるとは思いますが、個性的でお客さんが喜んでいるのだから目くじらを立てるほどのことでもありません。また勢と逸ノ城の活躍も目をひきました。久々に目立った逸ノ城ですが、幕内下位ではなく上位陣に当たる番付まで戻ってきてからどんな相撲を取るのか見たいものです。


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