幹事クリタのコーカイ日誌2008

[ 前日翌日最新今月 ]


 
2月21日 ● 息子の受験戦争は終戦。

 昨日息子の4つ目の、受けた中では最難関の私大の合格発表があり、予想通りに落ちていました。定員の約4倍もの合格者がいて、実質的な倍率は恐らく2倍に満たないにも関わらず、なおかつ落ちるということは、いかに学力が足りていないかという証明です。まあこれで唯一ぎりぎり引っかかったご近所の大学に進学することになるのでしょう。早速昨日入学金を振り込んできました。

 息子はまだ公立大の試験が残ってはいますが、センター試験ができなかったので早々に諦めモード。今は高校の合唱部の最後の晴れ舞台である定期公演の練習に余念がありません。公立大の受験はすっかり白旗を上げている状態で、ここまで諦めが良いと、親としてはもう笑うしかありません。敵を前にして実質的には終戦です。

 周りは「落ちてガックリしているんじゃない?気を使ってあげて」などと心配してくれたりしていますが、本人はひとつ合格しただけでもうすっかり浮かれ気分です。落ちて残念がっているのは親兄弟だけで、心配するとしたら、むしろ本人のその楽天的性格の方かも知れません。

 結局「受験戦争」なんて昔よく言われたようなピリピリしたムードは、ついに我が家には一瞬たりとも訪れませんでした。息子は受験生らしからぬ鷹揚な態度で、最後まで春のそよ風のごとく穏やかでのんびりした空気のまま終戦を迎えました。正直戦争をしていた実感も全くありません。

 これで良かったのかどうか、未だによくわかりません。いくら何でももうちょっと真剣に大学受験に取り組んだらどうなんだ、という気がするのは確かですし、そうすれば少なくとも偏差値的にはもう2ランクくらいは上の大学も狙えたでしょう。しかし考えようによっては推薦で進学するわけでもないのに、これだけのんびり平和に終わることができたのは、やはり息子の特異な性格ゆえですし、それも一種の人徳のような気もします。

 いずれにせよ終わってしまったことはどうにもなりません。来年は娘の高校受験です。こちらがまた輪をかけて勉強しないんだなぁ。娘は息子のように「のんびり」ではありませんが、開き直りと自己弁護は強烈なだけに、きっとやらない理屈を強弁し、また大して勉強もせずに受験が終わってしまうような予感がします。まあそれはそれで仕方ないか、と僕が思っているから、本当に仕方ないんですけどね。所詮勉強なんて自分でその気になってやるから楽しいし身に付くものであって、親が無理に押しつけることじゃないと思っていますから。