「頭痛が痛い」という表現は「白い白馬」と同じ重複表現ですが、僕のような頭痛もちには実感として「頭が痛い」というよりは「頭痛が痛い」の方がしっくりくるのです。

　「頭が痛い」というのは、「腰が痛い」とか「膝が痛い」と同じように、単にその部位が痛んでいる、というだけですが、「頭痛が痛い」というと、頭の中に「頭痛」という厭な小悪魔のような奴がいて、そいつが暴れているような印象なのです。体自身が悪いのではなく、体の中に何かがいて体を痛くしているというのが、頭痛の表現としてはピンときます。

　僕の頭痛は、ひどい偏頭痛の人に比べれば全く大したことではないのですが、週に1〜2回は左目の奥のあたりがずきずきとします。そうすると何かを考えるなんてことはもちろん、テレビを見たり音楽を聞いたりすることすら厭なので、たいてい寝てしまいます。

　もちろん、仕事がある時は寝ているわけにもいかないので、頭痛薬を飲んで効いてくるのを待つわけですが、いつもは効く薬がたまに効かない時など、もっと薬を飲むか、なんとか耐えるか迷います。薬も同じ薬では効かなくなってくるので、少しずつ強い薬に変えてきているので、このまま進んでいくのは心配だから、あまり頻繁には飲みたくないのです。

　一番の基本は頭痛にならないような生活を送ることで、寝不足しない、酒を飲みすぎない、パソコンやゲームをやり過ぎない、本を読みすぎない、直射日光を浴びすぎない、疲れすぎない、寝すぎない、と言ったことを守らなければならないのですが、これがまた難しくて、ついつい頭痛になってしまいます。特に、テニスで一日外にいて軽い熱射病になって頭痛というパターンは防ぎようがなくて困ります。