ウィンブルドン女子シングルスは、全仏オープンに続いてまたもウィリアムズ姉妹の決勝対決になりました。ランキング1位と2位、シード順位も1位と2位なのですから、当然と言えば当然なのですが、それにしても強い姉妹です。男子があれだけシードダウンの連続だったというのに、この二人は圧倒的なパワーとスピードで他を蹴散らしてファイナルまで進んできました。

　全仏では妹セレナが優勝しました。その時もそうでしたが、この姉妹の対決は、お互いにやりにくそうですが、どちらかと言うと姉ヴィーナスの方がよりやりにくそうです。何となくやんちゃな妹を心配しながら姉が相手しているという風に見えます。姉が妹に気遣い遠慮しているような感じでした。

　しかし、すでに何回も決勝対決を経験してきただけに、そろそろ普通に戦うことができるようにようになってきたことでしょう。ヴィーナスにしても全仏も譲ったし、グラフ以来のウィンブルドン三連覇もかかっていますから、さすがに妹に遠慮ばかりはしていられないと思います。姉の貫禄を見せてヴィーナス優勝というのが僕の予想です。

　そして9月の全米オープンもこの調子なら多分この姉妹の対決になることでしょう。なにせ地元アメリカ、しかも一番得意なハードコートとなれば、二人の敵はいません。しばらく女子テニス界はウィリアムズ姉妹の天下が続くことでしょう。パワーがあって、技術もあって、しかも最近はメンタル的にも安定してきていて、全く死角はありません。このままでは面白くないので、早くライバルが登場してくれないものでしょうか。