ニューヨーク州のポート・ヘンリーという田舎を 基地として、Star Trek New Voyages というシリーズが2004年に自主制作を開始されました。まず、40分のパイ ロット版が製作され、以後、ほぼ1年に1本の割合で続いています。2008年にシリーズのタイトルが New Voyages からPhase II に変更になりました。もともとPhase II とは、1970年代に製作されるはずだったTOSの幻の続編TVシリーズの名前です。この企画は映画1作目のTMPに変更になり没になりました。New Voyages 製作者はTOS4年目以降を描くこのシリーズをTMPへのつながりまでも描写する意気込みでタイトルをPhase II としたのかもしれません。
製作者のジェームズ・コリー氏はこのシリーズで
自らジェームズ・カークを演じます。本職はプレス リーのものまね芸人で大のTOSファン。宇宙シー
ンは特撮ではなくCGですが、デジタルリマスター版 TOSのCGと比較して見劣りしない出来。第2話
の脚本はなんとD.C.フォンタナ。さらにウォル ター・ケーニッグやジョージ・タケイ、デニス・ク
ロスビーの他、本家シリーズにゲスト出演した懐か しの俳優まで続々出演するという自主映画とは呼べ
ない本格的な作品です。
左から下の画像は第1〜3話(日本語版タイトル未定)までの日本語字幕入り映像より1シーンづつ。
STAR TREK Phase II の公式サイト http://www.startrekphase2.com
日本語字幕版を製作している「プレストンプレス通信 on Web」 http://d.hatena.ne.jp/patholer/
4月20日の日曜日午後1時〜8時頃まで川崎市のカフェバー・ペパーランドを借り切って「STAR
TREK Phase II を語る会」というイベントを開催しました。誰でも参加でき無料のイベントということで参加人数は38人と店内はすし詰めの状態。
イベント内容はプレスさんとゆうふぉさんのSTAR TREK Phase II の解説と翻訳の苦労話。そして3エピソード紹介の合い間に以前ダイエックス出版からTNGの豪華本「コンティニューイング ミッション」などを翻訳されたbeammeupさんがTNG撮影プロップのスターゲイザーに使用されたアニメ・プラモは何が使われたという解析報告とTAS大好きのANCHORさんによるアニメ版STの魅力を語っていただきました。
画像左からイベント前に打ち合わせをするペパラの店長小宮山さんと字幕製作者のゆうふぉさんとプレスさん。
怪しげなパーツを持っているのがbeammeupさんで、実際にスターゲイザーに使用されたザブングルやヤマトのプラモデルの該当パーツを持って来られました。これらはリック・スターンバックとやりとりして裏づけをとった確かなもので、ネットオークションで落札したり集めるのに苦労されたそうです。
右はTASの魅力を語るANCHORさん。
アニメ版では、宇宙服や環境適応服いらずの万能ベルトをonにすることにより全身にバリヤを張り巡らせることができるという設定ですが、時々描き忘れかベルトが無くてもバリヤがあることになっているシーンがあるとか、アニメ版のトリブルがピンク色だったので日本語版ではピンキーと訳されていたのですが、トレーディングカードでは違う色にされちゃったのでピンキーだと意味不明になっちゃったとかツッコミネタが多くて楽しかったです。